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新しい自分と出会える暗闇入社式。暗闇から踏み出す、新社会人への1歩

みなさんは「入社式」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
 
大きな会場に集まって社長の話を聞く、新入社員が所信表明をする、など思い描く入社式は人それぞれ違うと思います。
 
CHINTAIでは、2024年4月1日に入社式を実施しました。その開催場所は…なんと「暗闇の中」です!

おそらく、暗闇で入社式を行うのは日本で唯一、CHINTAIだけ。そして、そのユニークさから今年度はテレビでも入社式の様子を一部取り上げていただきました。
 
この入社式ですが、実は2014年に初めて実施し、今年で7回目の開催となります。今回の記事では、暗闇で入社式を開催することにした経緯や、入社式に込めている想いについてお伝えしたいと思います。

インパクトのある入社式を開催したい!


「インパクトのある入社式ってどんなのだろう…」
 
私が人事になって3年目の2014年。新入社員にとってどうすればインパクトのある入社式になるのか、頭を悩ませていました。当時、CHINTAIでの選考はグループワークが中心でしたが、1泊2日の合宿形式をとったり、次選考から社長に直接プレゼンをぶつけてもらったりと、CHINTAIらしさが伝わるような一風変わった選考方法を取り入れていました。
 
ユニークな選考を経て入社を決めてくれた新入社員たちを迎えるのだから、入社式もCHINTAIらしいユニークさや想いを感じ取ってほしい。その一心で、全員私服参加の入社式や、花やしきでの入社式など、さまざまな案を日々ひねり出していたのを覚えています。
 
そんな時、当時の上司が「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」に参加した話を聞きました。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは、真っ暗闇の中で視覚を使わずにアテンドと呼ばれる視覚障害者の方の案内と視覚以外の感覚を用いてコミュニケーションを楽しむコンテンツです。私はその時初めて「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の存在を知りました。

ダイアログ・イン・ザ・ダークはこれまで世界47か国以上で開催され、900万人を超える人々が体験。 日本では、1999年11月の初開催以降、これまでのべ24万人以上が参加している。

上司は、そこでの体験にかなりのインパクトを感じたようで、入社式を考えるヒントになるのではないかとアドバイスをもらい、私も「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験してみることに。実際に体験してみると、上司が「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を私に勧めた理由がよくわかりました。
 
日常では絶対に体験できない純度100%の暗闇。そしてその中を視覚障害者のアテンドの方に案内されながら探索する感覚は、今まで生きてきた中で体験したことのないもの。まさに「インパクトのある体験」そのものでした。
 
また、インパクトがあるだけではなく、真っ暗闇だからこその気づきがありました。それは、「コミュニケーションを取ることの重要性」です。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、友達やグループでの参加もできますが、私は1人で参加する人たちが集まるプログラム「一期一会」の回に申し込みました。初対面の人と話すのが苦手なこともあり、参加前は非常に緊張していたのを覚えています。
 
しかし、いざ暗闇の中に入ってみると、視覚以外の情報がないので、参加者同士は声を出してコミュニケーションを取るしかありません。また、顔が全く見えないので、顔色をうかがうこともなければ、身なりなどから「この人はこんな人だろうな」という先入観もなく、全員が等身大でコミュニケーションを取れる場所だったのです。そして、全員が積極的にコミュニケーションを取り、等身大で話しているからこそ、顔が見えている時よりも仲良くなるのが早かった感覚があります。
 
一般的に想像されるような、一方的に役員の話を聞き続ける入社式ではなく、あえて真っ暗闇の中で入社式を行うというインパクト。そのインパクトもさることながら、非日常の空間がもたらす深いコミュニケーション。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」であれば、固定概念にとらわれず自由な発想で仕事に取り組んでほしいという想いも伝えることができると考え、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を取り入れた入社式を執り行うことにしました。

コロナ禍を経て開催した5年ぶりの暗闇入社式

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の場を活用した暗闇入社式は、初開催時から新入社員の反応もよく、2014年より継続して開催していました。
 
しかし、2020年度以降はコロナの影響もあり、オンライン形式での入社式や、密にならない形で対面とオンラインでのハイブリッド形式にするなど、状況に合わせた入社式となっていました。
 
コロナ禍でもCHINTAIらしさが新入社員に伝わるよう、さまざまな工夫を凝らした入社式を開催していましたが、やはり暗闇での入社式に勝るものはないと正直感じていました…。
 
そんな中、新型コロナウィルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられ、多くの行事やイベントが日常を取り戻していることを受けて、2024年度は5年ぶりに暗闇入社式にしようという動きになったんです。
 
CHINTAIらしいユニークさを伝えるために暗闇入社式をまた実施したいという気持ちもありましたが、それとは別に、コロナ禍の行動制限の中で学生生活を送った彼らにこそ、暗闇入社式を体験してほしいという気持ちが非常に強かったです。

2024年度の新入社員は、大学の授業のほとんどがリモートで行われており、今まで普通に行われていた対面でのコミュニケーションを取る機会が少なかったことを、面接や内定後の面談などで聞いていました。オンラインでの授業はほとんど受け身であるため、自ら何かを発信するということをあまり経験できなかったのではないかと思います。

だからこそ、入社式という新しい一歩を踏み出す場で「自分から考えや意見を発信していく大切さ」を伝えたいと思いました。そのため、自分から積極的にコミュニケーションや意見を自然に言える暗闇入社式がぴったりだと感じました。このような想いを背景に、2024年度の入社式は5年ぶり7回目の開催となる暗闇入社式に決定しました。
 
7回目の開催が決まった暗闇入社式ですが、実は毎年同じ内容ではなく、その年に応じてプログラム内容を少しずつ変更しています。暗闇入社式を開始当初は、それぞれが持っているパーツを暗闇の中で組み合わせて1つの作品を完成させるという、周囲との協力を重視したプログラムなどを行っていました。
 
今年は、より柔軟な思考や発想力を活かせるように、渡された紙粘土で「自分の部屋で大切にしている物や新生活の理想の部屋」というテーマに沿って自由に作品を創作するプログラムを取り入れるなど、年を重ねるごとに内容を進化させています。

今年の新入社員たちが暗闇の中で制作した作品

暗闇の中で新入社員が見つけた自分自身の新しい一面


当日は、新入社員や役員と一緒に、私も参加しました。暗闇の中に入る前に、まずは暗闇の中を案内していただく、視覚障害者のアテンドの方から白杖を受け取り、使い方などを教えてもらいます。そして、薄い暗闇の中で少しずつ暗闇に慣れる時間を経て、光が一切入らない真っ暗闇の中へと入場していきます。

薄い暗闇の部屋から、さらに真っ暗闇へと入場していく参加者たち

真っ暗闇の中へ入場する前は、とても緊張していた新入社員たち。新社会人として新しい一歩を踏み出すことに対しての緊張はもちろん、暗闇で入社式をすることは伝えていたものの、どのようなコンテンツかは秘密にしていたので、「暗闇で入社式って何をするのだろう…」という不安もあったのかもしれません。
 
いざ暗闇の中に入ってみると、やはり最初は不安そうな様子でしたが、ニックネームでお互いを呼び合ったり一緒に体を動かしたりするうちに、新入社員同士はもちろん、役員とも楽しそうに話せるように。自己紹介ひとつとっても、明るい場所で格式ばった形でやると、相手の反応が気になったり、その場の雰囲気に緊張したりして自分らしく自己紹介ができないこともあります。しかし、暗闇だと相手の顔も反応も見えず気にならないので、いつも通りの自分で自己紹介をできたことが非常によかったと思います。
 
また、選考の際は自分の意見を主張するよりも、相手の意見に耳を傾けることの方が多かった新入社員の一人が、暗闇の中ではいつもよりも積極的に自分から発言していたのも印象的でした。実際に、その新入社員に感想を聞いてみると「躊躇することなくたくさん発言できていることに気づきました!」と新たな発見が得られたようでした。
 
暗闇プログラム終了後、明るい場所に戻った際には、入る前とは打って変わって、新入社員が自然に役員と話す姿が見受けられました。また、新入社員から「初日からわくわくした!」という感想をもらえたことは非常にうれしかったです。

暗闇の中からできて眩しさから目を覆っている新入社員たち

新入社員だけではなく役員も非常に楽しそうにしており、普段見ることのできない役員の新しい一面を見ることができたのも、とても新鮮だったなと思います(笑)。

入社式は新入社員が前向きな一歩を踏み出すためにある

CHINTAIの入社式が新入社員にとって新たな発見の場や気づいていなかった自身の一面を知る場になっている様子を見ると、暗闇入社式を企画して本当によかったと改めて思います。
 
新入社員のみなさんが4月1日を迎える心境は、新たな環境にわくわくする一方で、「明日から毎日仕事をしないといけないのか…」と少しマイナスに感じる瞬間もあるかもしれません。しかし、新入社員にとって大切な節目であるからこそ、入社式という場で「この会社に決めてよかった」「この会社でこんなことをしたい」という前向きな気持ちになって、新社会人としての一歩を踏み出してほしいです。
 
そして、これから彼らが社会人経験を積んでいく中で、暗闇での入社式を思い出して「自分は入社式からこんなにも成長した!」と振り返ってもらえたらうれしいです。 

ダイアログ・イン・ザ・ダーク運営元
一般社団法人 ダイアログ・ジャパン・ソサエティ


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