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自身の同棲経験をもとにサービス企画!カップル向け部屋探しアプリ 『ぺやさがし』誕生秘話

喧嘩なんてほとんどしない仲良しカップルでも、「相手に不満を感じるイベントランキング 」第1位は“同棲のための 2人での部屋探し”だと個人的に思う。


「いやいや!私は違うよ!?」


と思ったそこのあなたも、相手には言わずとも、こんなことを感じたという 経験をお持ちではないでしょうか?


「相手が部屋探しに全然協力的じゃない!」
「どうせ部屋提案しても気に入ってもらえないし、 もう相手に任せよう」
「なんか思うように部屋決まんないじゃん…」


大好きなパートナーとの新生活が始まる同棲。せっかくなら、楽しくお部屋を探して平和に新生活をスタートさせたいもの!

実は CHINTAIでは、そんな願いを叶えることができる、2人でのお部屋探しに特化した賃貸物件検索アプリ『ぺやさがし』というサービスを2016年から展開しています。

そしてこの『ぺやさがし』なのですが、私が妻と一緒にお部屋探しをした際に感じた「もっと楽しくスムーズに2人で部屋を探せたらいいのに!」という体験から生まれたサービスなんです!

あ、ご挨拶が遅くなりました、CHINTAIの江口です。普段は社長室で室長をしています。

今回は、私がサービスの企画~実行までを担当する部署に所属していたとき、初めて0から企画し立ち上げた『ぺやさがし』の誕生秘話を皆さんにお伝えしたいと思います。


ペアリング機能で2人の理想のお部屋が見つかる『ぺやさがし』

誕生秘話の前に、まずは『ぺやさがし』について説明したいと思います。
 
『ぺやさがし』は、パートナー同士がアプリでペアリングを行うことで、お互いの譲れないお部屋探しの条件を共有したり、お互いが提案した物件に対する評価ができたりと、2人で物件探しをする際に大事な認識のすり合わせがアプリ上で完結します。そのため、スムーズに2人の理想に沿ったお部屋を見つけることができるアプリです。

他にも、シェアされた物件やコメントなどお互いのアクションがプッシュ通知でパートナーへすぐに届くため、見逃しの心配もなく意見を伝えながら仲良くお部屋探しをすることができます。

自分がお部屋探しで感じた課題を解決できるサービスをつくってみたい!

サービスを考える際は、必ず企画をしようと思ったきっかけがあるのではないでしょうか。

私の場合は、大きく2つのきっかけがありました。
 
①   今までにないお部屋探しできるサービスをつくりたかった

『ぺやさがし』の企画を考え始めた2015年頃、CHINTAIのサービスで可能なお部屋探しの方法は、譲れない条件を入れたり駅から探したりと一般的なものでした。

既存のサービスをブラッシュアップするのも大切ですが、せっかくなら自分の企画したアイディアで、新しいお部屋探しの方法を生み出して世の中に届けたいと思っていました。
 
②   自分が体験した2人でのお部屋探しで感じた大変さを解決したかった

今までにないお部屋探しの方法を生み出したいと考えている際に、妻と2人でお部屋探しをするタイミングがありました。その際に、1人ではなく2人分の意見があるからこそのお部屋探しの大変さを実感しました。
 
例えば、お互いの優先したい条件がまとまっていないのに、それぞれお部屋探しをしている場合です。お部屋探しの軸がずれているのに、物件情報をシェアしあっても「この物件、なんか違うんだよな」と思ってしまうでしょう。そのためお部屋探しがスムーズに進まず、どんなお部屋を探せばいいのか、わからなくなってしまいます。
 
また見つけた物件のシェアの仕方もLINEで行うので、日常会話とお部屋探しの会話がまじりあってトーク画面がカオスになる。そんな大変さを私自身感じました。
 
「この大変さは、もしかして自分だけではなく他の人も感じているのでは?」
 
と思い、2人でも楽しくスムーズにお部屋が探せるようなサービスがあったらいいのにと自分の引越しがきっかけで「2人でのお部屋探し」に注目しました。

当事者として感じたことをサービスに落とし込む

このように『ぺやさがし』が企画として誕生したきっかけは、

新しいお部屋探し方法を世の中に生み出したい
×
2人での部屋探しで感じた課題を解決したい

という想いが交わったことにあります。
 
しかし、私以外の人が2人での部屋探しに対してどのように感じているのか分かりません。そこで、他の人の意見を知るために調査を実施しました。
 
最近2人でお部屋探しをした方を対象に、「物件情報の共有の仕方」や「お部屋の基準のすり合わせ方法」などをヒアリング。結果、多くの方が私と同じ思いをお部屋探しの際に感じていることが分かったのです。
 
自分の経験と調査の結果もあわせて考えたこのサービス。自信をもって社内で提案した時の反応は今でも覚えています。

「LINEでの物件のやりとりってそんなに手間かな?」
「物件の条件は、電話とか直接会ったときにすり合わせればいいんじゃない?」
 
 
当事者の私は、実体験からの提案をしているので納得感のあるサービスだと思っていましたが、直近でその悩みを抱えていない第三者の方々からはそういった感想が飛び出しました。
 
当事者からしたら「絶対困ってるよ!」と思うのですが、会社としてサービスにするためには「おもしろい」のか「ビジネスとして成り立つのか」「これはいいサービスだ!」と思ってもらえる根拠はあるのかなど、ひとつひとつ解決していく必要があります。
 
最初の提案からサービスの方向性が決まるまで、自分の体験談を言語化して伝えることに非常に苦労したことは今でも鮮明に覚えています。
 
自分の体験を言語化して、サービスの必要性を説明するためにも、「だれの(ターゲット)」「なにを(目的)」「どのように(手法)」の手順を用いて企画をブラッシュアップしていました。
 
その際に、社内からいろいろな意見をいただき企画の中身を少しずつアップグレードさせましたが、自分の感じた課題を感覚ではなく言語化して、「当事者の自分が何を解決したいのか」だけは絶対にブラさないようにし、企画へ落とし込んで今のサービスの形に落ち着きました。

新サービスを考えるもうひとつの楽しさ「サービス名」「ロゴ」決め

企画を0から考え、ブラッシュアップをしてサービスを形にするのも楽しかったですが、新サービスに欠かせない「サービス名」と「ロゴ」を決めるステップも、0から企画をしたからこその面白さを感じました。
 
サービス名については、カップルや2人での部屋探しを連想させる単語を「日本語」「英語」「ローマ字」など色々な角度から書き出した「ネーミング軌跡」というファイルが今でも私の1ファイルにデータとして残っています。それを見返すと、当時の記憶がよみがえります。
 

楽しかった半面、一度決まったサービス名はそう簡単に変えられませんし、正解もないのでかなり頭を悩ませました…(笑)。 

最終的には、「Pair(ペア)」で「お部屋を探す」ので、その二つの言葉を掛け合わせた『ぺやさがし』というサービス名になりました。 

ロゴについても、デザイン自体はデザイナーさんへお願いをしましたが、「2人で一緒に部屋を探す」ことがわかるようにしてほしいという要望はきちんと伝えました。 その結果、『ぺやさがし』の「ぺ」の部分を家の屋根に見立て、二人暮らしのためのお部屋探しのサービスということをわかりやすく表現したロゴが誕生しました。

ドキドキの瞬間。リリース後のユーザーからの反応はいかに…!?

サービス内容も、サービス名もロゴも固まりついに世の中へリリース!『ぺやさがし』はアプリなので、AppStoreなどで評価が一目瞭然です。
 
リリースから少し経ち、評価を確認すると「いい部屋が見つかって楽しく過ごしています」「新生活を実現できました!」などポジティブな評価が多く、とてもうれしかったです。
 
自分の経験を元に考えたサービスが、ユーザーへいい影響を与えている。そのうれしさや感動を体験できるのも企画をする楽しさだと思いますが、私は企画の醍醐味といえる面白さはもう一つあると考えています。
 
それは、「ユーザーが自分の想像を超える使い方をしてくれる」という点です。
 
例えば、パートナーから共有された物件へ評価やコメントができる機能ですが、もともとは「お互い提案した物件への評価などのすれ違いを防止しよう」というマイナス要素を消すための機能として導入をしました。
 
では、ユーザーは実際どのようにアプリを使っているのか。

ユーザー調査を行った際にわかった使い方は、物件を評価するコメント欄に、
 
「ここに住むとこんなインテリア置きたいね♪」
「早く一緒に住みたいね♡」

 
など、「パートナー同士で愛を深めるため」に使っている方が非常に多かったのです。これにはとても驚いて、「アハ体験」といえるレベルの衝撃でした。
 
2人の部屋探しは大変だから、「認識のずれが起きないように」と考え実装した機能でしたが、「楽しくお部屋探しをするきっかけ」になったのはとてもよかったと思います。
 
また、プッシュ通知についても、通知機能で相手に対して「部屋、探してる?」の圧をゆるやかにかけるという想定していなかった手法になっていたのも、かなり印象的でした(笑)。

自分の考えを形にして世の中に影響を与える

世の中に対して、自分の考えたことを形にして発信をして、ユーザーの反応を見ながら答え合わせができる。そしてその答えを元に、さらにいいサービスをつくり上げられることが企画の楽しさだと私は思います。
 
現在私は、サービスを企画する部署からは離れていますが、今も『ぺやさがし』は2人でのお部屋探しが楽しくスムーズになるよう、さらに進化を続けています。
 
2人でのお部屋探しは、違う人間同士が住む場所を選ぶとても大変な意思決定です。それをもっと楽しくスムーズにしたいという想いから生まれた『ぺやさがし』。
 
『ぺやさがし』を使うことで、これから二人暮らしを始めるみなさんのお部屋探しが、楽しくかつ楽になることを願っています。

※社員の所属および記事の内容などは2024年2月現在のものです。