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【珍エピソード図鑑】蛇口トリック、入り口には差し入れバナナ。愛嬌のある僕の物件

「お部屋探しをする時のこだわりを教えてください」
 
みなさんは、こんな質問をされたらどう答えますか?「水まわりが充実していること」「駅が近いこと」など、こだわりはさまざまだと思います。 僕は「リノベーション物件」に絞ってお部屋を探すことが多いです。
 
 
こんにちは、CHINTAIで働くYです。
今回は、僕が3回引っ越した中でも一番気に入っており、現在進行形で住んでいる、愛嬌たっぷりの物件について紹介させてください。
 
 
僕のお部屋探しは、じっくりと下調べをするスタイルです。賃貸物件検索サイトを長期間にわたってチェックし、気になるお部屋が見つかるまでには、だいたい3ヵ月ほどかかります。ただ、下調べに時間をかける分、いいお部屋を見つけて内見時にフィーリングが合えば、物件の比較はあまりせずに即決します。
 
そんな僕がこだわる「リノベーション物件」には、たくさんの魅力が多くあります。リノベーション物件は築年数の古い物件が多く、外観に古さを感じる場合があります。しかし、室内はリノベーションされているので、外観の古さとは裏腹に、内観はとてもきれいで、新築のように感じられるのが特徴です。僕個人としては、この外観と内観のギャップがたまらなく魅力的だと感じています。しかも内観は新築同然なのに家賃が相場より安く、お財布に優しいのも推しポイントです。
 
そんなリノベーション物件オタクの僕ですが、引越しを考えていた2022年12月に素敵なお部屋を見つけました。場所は浅草付近、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の1DKで7階のお部屋。そしてもちろんリノベーション物件です!
 
家賃は8.5万円と相場よりも3万円も安く、築年数は55年と少し年季が入っていますが、それも味があると感じ、この物件には直感的にビビっとくるものがありました。

「ついにいい物件を見つけた!これは見逃せない!」
 
胸の高鳴りを抑えながら、すぐに不動産会社に連絡し、1月の初めには、実際に内見へ。外観は写真通り、かなり年季が入っていましたが、55年の歴史を感じ、それもひとつの魅力に思えます。
 
案内されて室内に入ると、外観からは想像もつかないほどきれいな内装で、まるで新築同然。窓が大きく日当たりも良好、水回りもピカピカ。そしてなんと、スカイツリーも見えるんです!
 
不動産会社の方からの説明を受けながら、「ここに住もう」と即決しました。

蛇口トリック!逆転する水とお湯


内見後に即決し、迷うことなく契約をしてから約1ヵ月。引越しもスムーズに進み、2月には無事に入居することができました。
 
入居後の朝、寒い体を起こしてまず向かうのは洗面所です。全面所の蛇口の取っ手には、このように赤色と水色の印があります。

2月の朝はまだまだ寒いので、お湯を出すために迷わず赤色の印の方向に蛇口の取っ手をひねります。

ところが、出てきたのは冷たい水。「まあ、お湯が出るまでに時間がかかるだろう」と思い、少し待ってからもう一度手を当ててみましたが、まだ冷水。しかも、お湯になりかけている感じすらなく、キンキンに冷えたままの水です。
 
こんなに待ってもお湯が出ないのはおかしいと思い、管理会社に連絡しようか考えたその時、内見の際に不動産会社の方に言われたことを思い出しました。
 
「普通は赤の印に蛇口の取っ手をひねるとお湯が出て、蛇口の取っ手が正面にあると水が出ますよね。でも、この水道は赤の印へ蛇口の取っ手をひねると水が出て、蛇口の取っ手が正面にあるとお湯が出るんです。多分、施工の際に、逆にしちゃったんだと思います。それでも大丈夫ですか?」
 
内見時に聞いた通り、試しに蛇口の取っ手を正面に戻すと、すぐにお湯が出てきました。
 
水とお湯が逆でも気にならないほどこの物件を気に入って契約しましたが、僕はそのことをすっかり忘れていました。結局、このトラップに慣れるまで、少し時間がかかりました。
 
そして、僕の友達もこのトラップに引っかかっています。友達が家に来たとき、洗面所から「お~い、お湯が出ないんだけど~」とよく声が聞こえてくるんです。そのたびに僕は洗面所に行って「お湯と水が逆なんだよ」と説明しています。少し手間ではありますが、これもこの物件の愛嬌のひとつだと思っていて、いまだにこの蛇口の取っ手を元に戻す工事はしていません。

7階へ行くために6階で降りる。初見泣かせのエレベーター


トラップでいうともう一つ、僕の友人が家に来た際にいつも引っかかるものがあります。それは、物件に備え付けられているエレベーターです。
 
僕の部屋は7階なので、普通ならエレベーターでは「7階」を押すはず。しかし、この物件は、エレベーターで7階を押して降りると、そこは「8階」なんです。

この不思議な現象のトリックは、1階のエレベーター乗り場にあります。実はこの物件、エレベーター乗り場が1階ではなく、階段を数段上った「1.5階」にあるんです。
 
つまり、エレベーターの基準が1.5階になっているので、僕の部屋に行くには、6階を押して「6.5階」ので降りて、階段を上がるか、7階を押して「7.5階」で降りて階段で下りる必要があります。

なかなかトリッキーな特徴ですが、僕はこんなおちゃめな部分も気に入っています。ただ、初めて来る人はやはりこのトラップに引っかかってしまい、僕のお部屋にたどり着くまでに少し時間がかかることが多いです(笑)。

バナナではじまるご縁、愛嬌のある僕の住まい


茶目っ気たっぷりでとても素敵なこの物件ですが、物件だけでなく、近隣の方々もとても素敵なんです。
 
築年数が経っていることもあり、僕以外の住民は年配の方が多く、最初に挨拶まわりをした際に、「あんたが一番若いよ!」と言われました。
 
その後、お隣さんとも仲良くなり、話す機会が増えました。特に印象的だったのは、仕事から帰ってきて鍵を開けようとしたとき、ドアノブにビニール袋がかかっているのに気づいたときのことです。

袋から透けて見えるのは黄色い物体。ぱっと見はバナナ。でも、玄関にバナナをかけるなんてことがあるか…?と思いつつ、中を確認してみると、予想通り大量のバナナでした。
 
多分お隣さんからの贈り物かなと思い、翌日、お隣さんに聞いてみたら、やはりおすそ分けだったようです。サプライズでこんなにたくさんのバナナをもらうのは人生初で、かなりパンチのある贈り物でした。
 
お隣さん以外にも気さくに話しかけてくれる方が多く、近くで隅田川花火大会が開催される際には、屋上を開放して住民みんなで見ることもあるそうです。僕は前回、自分の部屋からとてもきれいな花火を見ることができましたが、屋上はさらに期待ができそうです。

来年こそは、花火を一緒に見てくれる彼女をつくって、屋上でのんびり一緒に見ることができたら最高だなと、期待に胸が膨らみます。
 
今まで住んだ物件の中で、一番気に入っているこの物件。ただ綺麗な内装というだけでなく、友人が来たときに話のネタになるような愛嬌たっぷりの要素がたくさんあって、僕はこの物件が大好きです。
 
魅力の詰まったこの物件、次はどんなサプライズが待っているのか、ワクワクしながら暮らして楽しい思い出を作っていけたらいいなと思います。