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10万件以上の接客データを元に生まれた『CHINTAIエージェント』

CHINTAIでは、「住まい」「お部屋」をベースに、暮らしを豊かにするためのさまざまなメディアを運営しています。その中のひとつが、LINEアカウントを登録して待つだけで、希望に沿ったお部屋の提案を無料で受けることができるサービス『CHINTAIエージェント』です。

2023年9月末には登録者数が累計10万人を突破し、多くの方にご利用いただいています。

「一人暮らし向け」「二人暮らし向け」「ファミリー向け」と、ライフスタイルに合わせた登録が可能

「LINE登録で待てば情報が届く=AIをフル活用して運用しているんだろうな」

多くの方はそう感じるのではないでしょうか。実は…違います。
 
『CHINTAIエージェント』は、CHINTAI社員が実際に接客をして集めた10万件以上のデータがあるからこそ運用することができる、いわばCHINTAI社員の汗と涙の結晶ともいえるサービスです。
 
そこで、今回は今までお届けしたことのなかった『CHINTAIエージェント』の歴史について、サービス開始から携わっている副社長の山下にインタビュー。『CHINTAIエージェント』が生まれた背景や現在までの経緯、今後の展望について語ってもらいました。


お前は天才じゃない、だから他業界の仕組みをよく見て盗め

―『CHINTAIエージェント』を企画しようと思った最初のきかっけを教えてください。
 
お部屋探しのWEBサイトを運用するメディア&マーケティンググループで管理職をしていた頃に、WEBサイトの大きな改修がありました。いざ、それが終わって他社のWEBサイトとも比較してみると、駅名や譲れない条件入れてお部屋を探すという検索方法は、どのサイトも一緒だと気づいたんです。
 
このまま他のサイトと同じことをしていても「CHINTAIでお部屋を探そう」とユーザーに思ってもらうことは難しい…。それなら「CHINTAIにしかない価値をつくる必要がある!」と感じたことが、最初のきっかけです。

―最初のきっかけからどのようにして、現在のサービスの形に近づけたのでしょうか?
 
CHINTAIにしかない価値をつくろうと考えてから、覚えている限りでも上司へのサービスに関する提案を20回くらいは行いました。ボツになってしまった案の中には、ブラッシュアップしている最中に他社が新サービスとして発表!なんてこともありましたね(笑)。
 
20案ほど考えていても、100%新しい案って実はないんですよね。他社の仕組みと被っていたり、以前考えた自分の案と似ていたり…。 そんな時、当時の上司に相談をしたら…

「お前は天才じゃないから0からサービスをつくるのは無理。いろんな業界の仕組みを研究してマネしてみなさい」
 
と言われたんです。この言葉は今でも印象に残っていますね。
 
そこからは、保険業界や人材業界などのサービスを徹底的に調べました。そんな中、当時の採用市場ではまだ主流ではなかった「ダイレクトリクルーティング」を開始した企業に出会いました。企業が求職者からの応募を待つのではなく、企業が求職者にアプローチをするこの方法を見た時「これは賃貸業界でも活用できるのでは?」と思ったんです。
 
ダイレクトリクルーティングの仕組みを活用するにあたり、詳細や仕組化する上での大変なことなどを知りたいと思い、実際にその企業に訪問して根掘り葉掘り聞いたことも…。この経験が、現在の『CHINTAIエージェント』の土台になっています。

接客データを元に進化を続ける『CHINTAIエージェント』

運用開始当初は、現在の『CHINTAIエージェント』とは実は形態が少し異なるんです。前述の通り、ダイレクトリクルーティングからインスピレーションを受けているので不動産会社が直接ユーザーにお部屋を提案する形を当初は想定していました。トライアルとして、CHINTAIの取引先の不動産会社に協力をお願いし、運用を開始しました。

しかし、ふたを開けてみると不動産会社側からは、あまりサービスを使ってもらえませんでした。不動産会社の現場では、私たちの想像以上に業務が多く、通常業務にプラスしてお部屋を直接ユーザーに提案するという作業時間を取るのが難しかったんです。その一方でユーザーは、自分の条件にあったお部屋の提案を受けられるシステムに興味をもってくれたようで、多くの方から問い合わせをいただきました。

不動産会社は忙しくてお部屋の提案ができない。けれど、ユーザーからのニーズはある。それなら、「CHINTAIでお部屋の提案をしちゃえばいいんじゃない?」と考え、今の『CHINTAIエージェント』の形に落ち着きました。

―CHINTAIが提案するようになってから、これまでの経緯を教えてください。
 
『CHINTAIエージェント』の前進であるサービスを立ち上げてから、かなり多くの方にご利用いただきました。当時は、お部屋の提案を全て手動でメールにて行っていたので、捌くのがかなり大変で…。対応者を増やしたり、部門化したりと、対策をとるたびに利用ユーザーが増えて嬉しい悲鳴でもありました(笑)。
 
そして立ち上げから約1年後、反響がかなりあったため、エージェントでのお部屋対応を専門とする会社を立ち上げることになり、福岡と東京の2拠点に「パーソナルCHINTAI」という子会社を設立。子会社ができてからは、当時LINEの利用度が世間的に上がってきたこともあり、メールからLINEでのお部屋提案に切り替えを行い、よりスピーディーかつ視覚的にも見やすい提案へとシフトしていきました。
 
―LINEに移行した後も、まだ手動で提案を行っていたのでしょうか?
 
その頃もまだ人力でパーソナルCHINTAIのメンバーがお部屋を提案していました。2020年頃、10万人ほどの接客データが溜まったため、データをロジック化して全自動でお部屋を提案できるシステムに少しずつ移行をすることになりました。

よく、自動で提案というと「AI」と連想されがちですが、現代的な機能を駆使しているわけではなく、CHINTAI社員ひとり一人の接客データがあるからこそ、自動化までシフトすることのできたサービスといえます。
 
そしてこのエージェント機能から派生して、子育てをしながらお部屋を探している人向けのサービス『子育てCHINTAIアドバイザー』や、帰国した人の住むお部屋を探す『帰国部屋探しコンシェルジュ』を立ち上げるなど、いろいろなサービスにも挑戦していました。

時には24時間体制の接客!?仲間との切磋琢磨した日々

―サービス立ち上げからこれまでで、特に印象的な出来事を教えてください。
 
たくさんありますが、特に印象的なのは24時間体制の接客と、パーソナルCHINTAIメンバーですかね。
 
CHINTAIでお部屋提案を行うようになってから、「自分たちの業務時間外に、問合せが来ることが多い」という気づきがありました。そのため、どの時間帯に問い合わせが一番多いのか確認するために、シフト制で24時間対応する期間を1ヵ月ほど設けたんです。
 
私も当番に入っていたのですが、深夜は問い合わせがなく、どうしても眠くなってしまうので、当時流行していたスマホをもって歩いてモンスターを捕まえる某ゲームをやったり、筋トレをしたりして乗り切りました…(笑)。そんなこともありましたが、中心となる時間帯を把握することができたので、結果トライしてみてよかったと感じています。
 
また、『CHINTAIエージェント』を自動化する上で欠かせない集客データを集めてくれた、パーソナルCHINTAIメンバーの仕事に対する姿勢もかなり印象的でした。
 
パーソナルCHINTAIのメンバーは全員中途社員で、目標達成に向けて意欲があるメンバーぞろい。全員が目標数字に対して、とても前向きかつシビアに捉えていたため、

「もっと仕事をしたい!」

という気持ちが強くて、かなり驚いたのを今でも覚えています。
 
また『CHINTAIエージェント』は、CHINTAI内で手掛けてこなかった新しいサービスだったため、変化がとても多かったんですが、すぐに受け入れて柔軟に対応してくれていたのも印象的でした。
 
私が『CHINTAIエージェント』に対しての想いを伝えると、想いを形にするためにいろいろなアクションを取ってくれ、スピード感をもってサービスを向上させるための取り組みをしてくれていました。
 
―みんな切磋琢磨しながら、サービス運用に取り組まれていたんですね。組織面でそのほかに印象的だったことはありますか?
 
スピード感をもってメンバーが動けたのは、本人たちが頑張っていたのはもちろんですが、管理職それぞれ組織のことを考えてアクションをしてくれていた、というところも大きいと思います。
 
例えば、メンバーのモチベーションを高い状態で維持するために「YU-COIN」というオリジナル通貨を発行していました。営業成績やメンバーから感謝を伝えられた回数を順位にして1位を獲得すると「YU-COIN」がもらえ、それを集めると景品ガチャを回せるという仕組みです。
 
数字を個人でただ単に王という事だけでなく、ゲーム性もありつつ組織全体で目標に向かって頑張れるという仕組みになっていて、メンバーのモチベーション向上や組織の活性化に繋がりました。

当時使用されていた「YU-COIN」

今後も進化を続けるCHINTAI独自のお部屋探し


ー『CHINTAIエージェント』への想いを教えてください。
 
『CHINTAIエージェント』は、CHINTAIだから提供することができる、新しいお部屋探し方法だと思います。数値的にも、反響率が通常の40倍と、多くの人が『CHINTAIエージェント』を通して理想のお部屋と出会っているといえるのではないでしょうか。
 
他サイトではできないお部屋の探し方をユーザーに提供することで、より多くの人に使っていただけるサービスに成長してほしいです。また『CHINTAIエージェント』を使ったから理想のお部屋を見つけられた、という経験をより多くの人に経験していただきたいです。
 
―さらなる進化に向けて、『CHINTAIエージェント』の今後のビジョンを教えてください。
 
手動で対応していた時は、「白い壁がいい」「ペットの多頭飼い可がいい」「学区の選択に困っている」といった、ユーザーの細かいニーズにもお応えできていました。
 
自動化により対応できるユーザー数が増えた一方、こういった細かいニーズまでを叶えることが難しくなってしまった面もあります。そのため、自動と手動の2つの長所を兼ね備えた、コミュニケーションを通じて希望のお部屋をスピーディーに提案する、新しい『CHINTAIエージェント』を生み出すことが今後の課題だと考えています。
 
『CHINTAIエージェント』は、10万件以上の接客データを蓄積してきたCHINTAIだからこそ提供できるサービスだと自負しています。より多くのユーザーが理想のお部屋に出会えるように、今後もより一層進化させていきたいです。
 
※インタビューの内容は2023年10月現在のものです。


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